儚き夢幻を守りぬけ(予告編)



      〈贄姫(にえひめ)よ、心優しいそなたを、逃がしてやろう〉
      
      「いえ、結構。これ以上生きていても意味はないもの」
      
      〈ふっ、これもわれの気まぐれだと思って付き合え、贄姫〉


      彼は気まぐれにやってきて、彼女を時空の狭間に放り込んだ・・・・。


      「大丈夫、君。俺は昌浩、君の名前は?」
      
      「私、は・・・・・・」 
      「お前、俺が見えるのか!?」
      
      「君、見鬼の才があるの?凄いよもっくん、彰子なみだ!」


      「俺の名は六合」

      「六、合・・・・・?」
      少女は、残酷な運命を背負った姫。心を開くことはないと思われた、少女だった。 

      
      「俺・・・・・好きだよ・・・・。自分のこととかいろいろ話してくれると嬉しいし、笑ってくれると、もっと嬉しい」
     
      「昌、浩・・・?」
     
      「・・・・・・熱いねえ・・・」

      「な、何言ってるんだよもっくん!」
      「うんや、俺はただ思ったことを言ったまでだぞ晴明の孫や?」
      「孫言うな!物の怪のもっくんの分際で!厚かましいぞ!!」
      「もっくん言うな!」
      
      束の間の平穏。幸せな時間。だが、それはほんのひと時の、夢幻に過ぎなかった。

      
      「みぃつっけた!こんな所にいたの?」 

      「っ!どうして、ここに・・・・!?」
      彼女の運命は、急激に死へと向かい始める。

      
      「大人しく来てもらう。あいつらを傷付けられたくなかったら、従うことだ」

      「・・・・・分かった」
      
      〈生贄・・・・・お前は、美味そうだ・・・〉

      (余計なことしてくれたわね。知り合わなければ、こんな思いしなかったのに・・・・・・)
      
      「駄目だ!俺が助けるからっ!!!」

      「ま・・・・昌浩・・・。だめよ、逃げて!!」

      「昌浩・・・・・・い、いやああぁぁぁぁぁ!!!!」



      昌浩は、そして少女の運命やいかに。

      本編、ご期待ください。



 

 

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      後書き

      か、書いてしまいました・・・・・・。 

      もう意味分かりません。書いた自分が一番意味が分かっていないかと思われます。
 
      だってだって、予告編に憧れを抱いてしまったんですもの!書いてみたかったんです!!
  
      でも、これは意味不明でも本編は意味不明じゃないはずです!大丈夫です!・・・・・きっと。
  
      ということで、お付き合いありがとうございました。本編はたぶんもうすぐ載せます。
  
      ちなみに第一話の題名は「水にたゆふ少女」です。


      by桜