三、神の血を継ぐ者
「簡単に死んでもいいなんて言うなよっ!!」
ぱん、と小気味のいい音が、夜の空に広がった。
一週間前、いきなり空から池に落ちてきた少女・神威 は、何とも物静かな少女だった。
朝餉の手伝いをし、その片付けの手伝いをする。
それが終わった後は、ただ何をするわけでもなくずっと空を見上げているか、読書に励む。
そして昌浩が出仕から戻ってくると彰子と共に迎え、又夕餉の手伝いをしてその片づけを手伝って、そして寝るのだ。
そんな何とも無害な彼女の生活に、不満を募らせた男が一人。十二神将が一人・騰蛇である。
「ぬぁんなんだ!あの生産性全くなしな生活ぶりは!!」
が寝静まった後、騰蛇の仮の姿である物の怪は、一言こう吼えた。
「だからもっくん、何かにつきさんに文句つけるの止めようよ!
この前も言ったけどあれはさんのせいじゃないんだからね!」
「ふんっ」
そんな昌浩の言葉に、聞く耳持たず名物の怪を、彼は暫らく見つめた後、膝から叩き落した。
「何をする!この晴明の、ま・ご!!」
「孫言うな、物の怪のもっくんの分際で!おまけにすんごく長生きしてるくせに心は狭いんだっ!」
「物の怪言うな半人前陰陽師の分際で!しかもさり気にあいつに“さん”付けんな!!」
「あいつ言うなもっくん!さんつけてるのは・・・・・何となくだよ、何となく。気分的に、さ。分かるだろ?」
「分かるわけあるかい!」
ズビシ、と突っ込みを入れようとする物の怪の手を叩き落とす昌浩。そんな昌浩をにらみつける物の怪。
二人の間には火花が散っているようにも感じられる。
「二人とも、そろそろ止めておけ。あの少女が起きるぞ」
「黙れ勾!」
「少し黙ってて、勾陳!」
と、二人のこの一言で、部屋と温度ががくんと下がった。
背筋が寒くなるのを感じながら物の怪が勾陳を振り返ると、
彼女が黒い気を背中に背負って、不敵な笑みを浮かべている。
「二人とも、私の言うことが聞けないとでも?」
「「いえ、滅相もございません・・・・・・」」
その笑みに恐れをなした二人は、引きつった笑みを浮かべながら一歩後退した。
「まあいい。ところで二人とも、私は近頃あの少女は私達のことが見えているのではないかと思うのだが、
どうだろう?」
彼女の言葉に、二人とも首を傾げる。が、ここ一週間そんな素振りを見せたことがあっただろうか。
第一彼女が十二神将達を見ているのだとしたら、当然物の怪の暴言に気付いているだろう。
いくら物静かで必要最低限のことも話さない彼女だとしても、
あんなことやこんなことを目の前で言われて憤慨しないはずがない。
「気のせいだよ勾陳」
座っていても自分より背の高い彼女を見上げながら言う昌浩に、物の怪はうんうんと頷く。
「一応気をつけて観察はしてみるが、お前の気のせいだと思うぞ、勾」
二人に言われて、勾陳は気のせいかも知れないと自分を納得させ、早速二人をからかい始めるのだった。
は、悟られないように柱の影から彼らの会話を聞いていた。
もちろん、昌浩の一人叫びではない。彼ら三人の会話である。
そう。彼女は類希なる鬼見の才を持っていた。それも彰子以上の。
「平気、平気・・・・。これは仕方がないこと」
闇の中で、は誰にとも知れずに呟いた。
そしてその通り呟きは誰にも聞かれることはなく、漆黒の空へ消えていった。
その夜のことだ。いつものように昌浩がこそこそと出かけていくのを、反対の部屋に寝ているは感じていた。
辻塀を上っている昌浩が落ちて、強かに背中を打ち、おまけに物の怪を潰す音が聞こえる。
そしてそれを六合が黙って助けるのだ。
暫らくして彼らが遠ざかるのを感じて、はそっと褥から体を起こした。
彼女には、当然のことながら十二神将が付いていない。
誰も彼女の警護をしようとは言わなかったし、何より晴明がそれを許したからだ。
外に出てみようと、思った。少し外に興味もあったし、何より外に出れば現代に戻る方法が何か見つかるかもしれない。
彼女は、急いでいた。彼女が向かえるべきである運命の時が、刻一刻と迫っているのだ。
それにこのままここに居たら、他の人に迷惑がかかるかもしれない。
決断するや否や、は寝巻きから普段着ている着物に着替え、そっと部屋を出た。
気配は極力消してある。悲しいとこに、元の所での日々の生活のお陰でこう言うことにはかなり慣れているのだ。
十二神将達には分かってしまうかもしれないが、誰も止めるものなど居ないだろう。
先程昌浩がどたばたやっていた辺りの塀に来ると、彼とは比べものにならないくらい華麗にそれを飛び越す。
これもあそこでの日々の生活の賜物だ。
かなりの暗闇ではあるものの、誰が居るか分からないので、は持ってきた黒い布を頭から掛ける。
傍から見たら黒ずくめの怪しいやつだが、見えないのだからまあいいだろう。
とりあえずは、内裏の方へと足を進める。あそこの陰陽寮なら、何か文献が見つかるかもしれない。
最初はかなり強い神気の漂ってくる・・・・多分、貴船の方角へ行こうと思ったのだが、遠いので断念したのだ。
長い一本道を歩いていくと、誰にも会わない。いや、人には、会わなかった。
時たま雑鬼と呼ばれる小さな物の怪たちに会って、挨拶を交わす。そんなことを繰り返していた。すると。
「おー、見ないやつだな、お前」
「本当だ本当だ。てっきり孫かと思って潰しそうになった」
「「「「「「「な〜、危なかったよな」」」」」」」
最後は綺麗に大合唱である。
「何か、用でも?」
が抑揚のない声で問えば、待ってましたと雑鬼達は次々に喋り出す。
「別に〜。特にはな」
「な。特にはないぞ」
「あ、でも。近頃嫌なやつ、出るよな」
「出る出る。この前孫が取り逃がして吼えてたよな」
「「「「「「「な〜、孫もまだまだだよな」」」」」」」
またしても綺麗な大合唱である。
しかしなにやら楽しそうな雑鬼達に対し、は表情を曇らせた。
(力の強い物の怪・・・・・厄介かもしれない。もしやつが私の力に気付いたら・・・)
杞憂に終わり、何事もなく、文献も手に入って安部邸に帰れれば良いと思った、其の時。
激しい妖気があたり一体を包み込んだ。
「「「「「「「で、でた〜〜〜〜!!!」」」」」」」
雑鬼達は其の妖気に、蜘蛛の子を散らしたように逃げて行く。
だが、逃げ遅れたらしい雑鬼の断末魔の叫びが聞こえて、生ぬるい風に運ばれた血のにおいが鼻を突く。
〈娘、お前からは強い力を感じる・・・・・・・美味そうだ。お前の力、よこせぇ!!〉
微かに土の匂いがして来て、反射的には横に飛んだ。
すると次の瞬間、そこは大きく欠落して、土中から土色の蜘蛛が現れた。
「土蜘蛛か・・・・・」
土蜘蛛とは、その名の通り、土中を自在に動き回る蜘蛛の妖しのことだ。
属性は土。相対する属性は、金(か)だ。
瞬時に頭の中でここまで考えて、は懐から金の呪符を取り出す。そして術を唱えようとして、急いで止める。
〈如何した小娘。この土蜘蛛様に恐れをなしたか〉
奇妙な笑い声と気味の悪い音を立てて、土蜘蛛はへ寄ってくる。
柄にもなく舌打ちをして、は素早く印を結ぶ。
あいつ等に見つからないためにも、ここで術を使うわけにはいかない。
彼女の術は特殊なため、使ったら最後、あいつ等に見つかってしまう。
見つからないためには、もっと他の、一般的な術を使わなければ。
安部邸で読んだ書に乗っていた術とその印を思い出し、はしっかりと土蜘蛛を見据えた。
「動する者よ、不動の者へ。縛、不動縛!」
同時に印を切る。すると今まで聞こえていた土蜘蛛の笑い声が止まり、動きも止まった。
は印の形を変えると、もう一つ、今度は攻撃をするためにすかさず術を唱えた。
「オンキリキリ、オンキリキリ。カルダマリヤ、ウン、ソワカ!」
〈ぎゃあぁぁぁぁーーーーー・・・・・・・・・・・・・・〉
土蜘蛛は、耳障りな叫びを残して、跡形もなく消え去った。
(呆気ない。あの程度の物の怪が、こんな妖気を発するわけがない。それに・・・・・)
この強い妖気が、消えない。もしかしたらあの土蜘蛛の後ろには、黒幕が居るのかもしれない。
少し思案していると、遠くから足音が聞こえてきた。それと神気。
どうやら運の悪いことに、昌浩達に気付かれてしまったようだ。
隠れようと思ったが、神将達が居てはそれも無駄に終わるだろう。
暫らくするとその足音は、彼女の後ろで止まった。
「きちんと、答えて。君は誰・・・・?」
気配からして、騰蛇と云う神将だろう。
それともう一人のほうは気付いているのだろうからわざわざ聞くこともないだろうと思いながら、
はゆっくりと振り返った。
「こんばんは、昌浩殿」
彼は、口をあんぐりとあけて唖然としていた。
「お前、こんな所で何をしている!」
に見えるように神気を強めた物の怪が昌浩に代わって怒鳴る。
そんな物の怪を見下ろして、は笑顔一つ見せずにこう言い捨てた。
「騰蛇殿、貴方には関係のないことです。もちろんご迷惑はお掛けしませんのでご心配なく」
何の抑揚もなく、感情を一切排除して言われると、人は意外と頭に来るものだ。彼女の言い方は、
六合とは又違った、人も自分も、一切のものに絶望したような言い方なのだ。
「あぁん?お前、来た時から妖しいと思ってたが、人には言えないようなこと企んでるのか!?」
「そう思いたいのでしたら、ご自由に」
「もっくん、やめなよ!さんももっくんのこと煽らないでください!!」
昌浩は、触ったら凍ってしまいそうな蒼い火花を散らす二人の間に割ってはいる。
それを押しのけて、物の怪は昌浩のことを見上げながらを指差して喚きまくる。
はっきり言って近所迷惑だ。
「昌浩、こんなわけの分からない奴に敬語なんか使うな!」
「何てこというんだよもっくん。さんに謝りな!
もっくんじい様に、自分がされて嫌なことは、人にはしちゃいけないって言われなかったのか!?」
「ああ言われなかったね晴明の孫や。大体あいつは自分が人にされて嫌なことを人にしてるんだから、
そんなこと俺にいえる訳ないだろ」
「孫言うな物の怪のもっくん!!・・・・まあそう言われてみればそうだけど、でも駄目なものは駄目!!」
二人は、がもう歩き出してしまっているのに気付かずに口論を繰り広げる。
しかしそれは毎日恒例になっているせいか、何やら楽しそうにも見える。
「二人とも、あの娘はもう歩き出しているぞ」
六合に言われて初めてそのことに気付いた二人は、顔を赤くしながらの後を追った。と。
「昌浩」
「うん。この妖気、前のあいつだ・・・。さん、逃げてって・・・・・ぇえ!?」
地震と共に先程のように地面が陥没する。急いで振り返ると、いつの間にか彼女は屋根の上に避難していた。
「さん・・・・・いつの間に・・・」
「昌浩そんなこと言ってる場合か!ほら、来るぞ」
一瞬にして元の姿に戻ると、騰蛇は昌浩を抱えてその場から遠のいた。
〈土蜘蛛・・・使えない奴め。まあいい、娘・・・・・お前のその力を、よこせっ!!〉
「いや。第一、お前などには扱えない」
冷笑を称えて、は土中から現れた物の怪の腹に回し蹴りを食らわせる。
するとどう言うことか、華奢な彼女からは考えられないことだが、物の怪は強かに吹っ飛んだ。
〈小娘ぇ・・・・おのれ、この土竜獣様に恥をかかせるとは、許せん!!〉
物の怪の間に恥等と言うものがあるのかどうかは大いに疑問ではあるが、今はそんなことは言ってられない。
大口を開けて突進してくる土竜獣を軽くかわし、は奴の背に”破“と書かれた札を貼り付ける。
「破!」
そしてその札に書かれているのと同じ呪言を唱えると、土竜獣の背は文字通りの傷を負った。
が後退すると、昌浩が変わりに印を切る。
「オンキリキリ、ビサンマカレイヤ、ウン、ハッタ!!」
真空の刃が物の怪を切り裂いた。が、しかし。物の怪は倒れる所か不気味な笑みを浮かべた。
物の怪の異変に気付いた騰蛇と六合が昌浩に駆け寄ったが、時すでに遅し。
物の怪の皮をはいだ物の怪が、昌浩に覆い被さった。
「っ!!」
昌浩は声にならない悲鳴をあげて目を硬く瞑った。
「退いてください、邪魔です」
誰もがもう駄目だと思った時、が昌浩と物の怪の間に滑り込んだ。
そして懐から短剣を取り出すと、自分を飲み込もうとする物の怪の口目掛けてそれを抜いた。
「解」
刀身を撫でてそう言うと、短剣が眩い光を放つ。そして次の瞬間、妖気は跡形もなく消え、が一人佇んでいた。
「封」
昌浩達が状況を飲み込めないでいる中、は先程と同じように刀身を撫でてそう言うと短剣を鞘に戻し懐に入れる。
「終わりました」
「待って、さん」
それだけ言ってさっさと行ってしまおうとする彼女を、昌浩が引き止める。
が振り向くと同時に、小気味のいい音が響いた。
「馬鹿!どうしてあんな危ないことしたんだ!?運が悪かったら死んじゃうんだよ」
赤くなった頬を抑えて瞠目するを、昌浩は物の怪並みに怒鳴りつける。
そんな彼を最初は見つめていたものの、我に返ったは反対に平手打ちを返した。
「私がああしなければ、貴方は確実に死んでいました。それに、別に私は何時死んでも・・・・」
「簡単に死んでもいいなんて言うなよっ!!・・・・・・・お願いだから、そんなこと・・・言わないで」
俯いて言葉をなくしてしまった昌浩は、ただぎゅっと拳を握り締める。
そして唐突に動いたかと思えば、を抱きしめていた。
「ま、昌浩!!」
物の怪の姿に戻った騰蛇が非難の声を上げるが、昌浩が一向に離れる気配はない。
そればかりか、を抱きしめる腕に力をこめる。
「昌浩殿・・・?」
流石におかしいと思ったが、その体制のまま昌浩の顔を覗き込む。
「・・・めん、俺が不甲斐ないから、あの時もさんに辛い思いさせたし、今だって危険な目に会わせた。
俺、男なのに・・・・・。本当は守ってもらうんじゃなくて、守る側なのに」
「で、いいです。さんはいりません」
本来ならば女として感動すべき所であるのにも関わらず、昌浩を突き放すと、意味不明なことを言ってのけた。
「え、あ・・・・うん」
しかし昌浩は昌浩で嬉しそうなので、物の怪は何も言えない。
「なあ六合。彰子には黙っておいてやった方がいいよな」
「ああ。知ったらかなりの衝撃を受けるだろうな」
半放心状態の物の怪に同情しながら、六合は彼の背をポンポンと叩いた。
「所で、どうしてはあの物の怪に襲われてたの?の力って、何・・・・」
昌浩の一言で、そに場に暗い影が降りる。
「私は・・・・私の祖先は、神の血を引いていました。・・・・・・・・・今は、それしかいえません。
そのうちきちんとお話しますので、今は何も・・・」
「うん、分かった。誰にでも一つや二つ、人に知られたくないことくらいあるよ。
だから俺は、が話してくれるまで待ってる」
は、こんなに優しい言葉をかけてくれる人を、あの人以外知らない。
こんなに暖かく笑う人を、あの人以外知らない。
彼女の顔が僅かに曇ったのを、六合だけが気付いていた。
彰子が昌浩の変化に気付くのは、もう少し後のお話。
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後書き
まず最初に御免なさい!!(パート2)
ま、ままま、昌浩が・・・・・かなり大胆な子に変貌してしまいました・・・。
六合については何のために居たのかよく分かりません(でも一番大好きです!)もっくんも大人気ない・・・。
第二話の昌浩の呪文に続き、今回も勝手に考えてしまいました。
そしてあの人とは一体誰なのか!?・・・かなり微妙ですね。そしてまたしても少し暗くなってしまったような・・・・
期せずして長くなってしまいましたが、次も頑張ります!!
昌浩:と
昌浩:昌浩の
昌浩:夢幻次回予告−其の三−!
昌浩:・・・・・やっては見たものの、何となく何かがかけているような・・・・・あ、!!はどこ!?
(暫らく辺りを見回して、書置きを見つける)
昌浩:なになに・・・・『今回は騰蛇殿と勾陳さんがいらっしゃるとのこと。私は合わせる顔がありません。
三人寄れば文殊の知恵と申します。昌浩殿、後はよろしくお願いいたします。より』って、ええ〜!!
(騰蛇ら登場)
騰蛇(以下、紅蓮):如何した昌浩。そんなに叫ぶと喉がかれるぞ
昌浩:ぐ、紅蓮。それどころじゃないよ、が逃げた!!
勾陳:逃げた?一体どう言うことだ
昌浩:知らないよ!とにかく一緒に探して、二人とも!!
紅蓮:なんで俺が・・・・
二人:(勾陳+昌浩)俺(お前の愛する昌浩の)頼みが聞けないとでも??
紅蓮:な、何なりとお申し付けください・・・・・
(所変わって屋根の上)
六合:、お前昌浩と一緒ではなかったのか?
:六合・・・・私は、いいんです
六合:・・・何故だ
:私は、昌浩殿のそばに居ない方がいいから。側にいると、その人が不幸になるから
六合:・・・・・お前は、騰蛇に似ているな
:そう、ですか・・・・
六合:ああ。どこまでも己を卑下し、どこまでも己に厳しい。
:そんなことないです。私の場合、それが当たり前ですから・・・
六合:、俺にはお前に何があったかは分からないが・・・自分を許してやっても、いいと思うぞ
:っ!そんな、こと・・・・
六合:・・・昌浩が
:本当ですね。見つかってしまいましたか。・・・・では私はこれで
(屋根から飛び降りる)
昌浩:!ひどいよ、自分だけ難を逃れようとして!!
:すみません・・・
昌浩:いいよ別に。謝って欲しいわけじゃないから。じゃあ、とっとと二人にはあれをやってもらおうか
:そうですね、あれを
(原稿を渡す)
紅蓮:なんだこれは・・・・
勾陳:これはあれか、この前晴明が読まされたと言っていた
紅蓮:は、はぁ
勾陳:まあいい、とにかく読むぞ騰蛇
二人:近頃何やら悲しげな顔をすることが多くなった。そんな彼女を心配しつつも、昌浩は何も訊けないでいた。
の回想の中で、彼女の過去が、だんだんと見えてくる
次回、第四話 似た雰囲気、似た面差し。お楽しみに
昌浩:何か・・・・今回のって微妙だね
勾陳:仕方あるまい。桜の奴も眠い目をこすってこれを書き上げたのだからな
昌浩:ふーん・・・所で勾陳、あのさあ・・・・・・・
(何やら話し込む二人)
:・・・そろそろお時間のようですが、昌浩殿はお取り込み中なので今回も私が。
次回のゲストは六合です。それでは、またの機会を楽しみにしております
紅蓮:昌浩・・・・・終わったぞ
昌浩:へ?・・・終わったって、何のこと?
紅蓮:次回予告が、終わった
:(首肯)
昌浩:ひ、ひどい!この前最後は俺にやらせてくれるって言ったくせに!!
:昌浩殿が話し込んでいらしたので。・・・時間でしたし
昌浩:の・・・・の馬鹿ーーーー!!